2011/02/19

Abenteuer für Taschenuhr 2 懐中時計をめぐる冒険2






さて、デザートは別腹ですよね。
イイモリカフェはフランス風和洋菓子が美味しいんです
作戦を練ろ、と大好きなイイモリカフェへ向かったところ、残念ながら満席。
時間をずらすために、隣にあるイギリスの国旗がハタハタしている骨董屋さんへ飛び込んでみました。

「すみませんTaschenuhrさがしてるんですが」
「あるよ」
ケースに入った修理済みの時計
あら、あった!!!!

丁寧にケースに入っていて、動いていて、文字盤がローマ数字で、もちろんアンティーク
191020年くらいダヨ」
「い、いくらで
60ユーロでイイヨ」

あらら。予算以内で、いままでみたなかで一番状態が良さそうです。

もしもこの懐中時計がクエストにあわなくても、なんていか一目惚れ。私のものにおなり、といことでお買い上げ!!

ステップ
ご機嫌で帰宅し、さっそく点検しました。
ケースの大きさは長いところで7センチ、直径はほぼ5、5センチ。時計自体は5センチほどの大きさです。
裏蓋をあけてみると色々と情報が刻まれています。
2枚目の蓋上部
Ancre
Levées visibles 15 rubis
Double Plateau
Balancier Comprense
Spiral Brequet
アンクルレバー型、
15石の爪石、
二重振り座
C型のバランサー付き
プレゲゼンマイ
2枚とも蓋とあげた内部
最初はラテン語!?いやフランス語が筆記体!?で驚きました。

ネットで検索してみたところ、どうもスイス製で特にメーカーものといわけではなく、それほど高級ではない、廉価版である、とのこと。

一枚目の蓋の内側 
そして数字、
191501
0.800
これは、1915年製という意味みたいです。骨董屋さんは正しかった。
0.800は銀製。

今のところ、私が理解できる情報は、スイス産の銀製懐中時計、1915年に生まれた多くの懐中時計の一つ、といところでしょか。

人からもらのは別ですが、私は自分で高級ブランド物を買ことはまずありません。ご飯代を節約し、貯めて憧れのあの。。。なんて経験は一度も。その時々に目に留まり、手に入る値段で、もちろん気に入ったものが私にぴったりだ、と思性質のよです。


この時計はまさしく、そんな私にぴったりな、「私の時計」とい感じがしました。

実は肝心のクエストはまだ終わっていないんです。依頼人が納得するまで、まだまだ続くかもしれませんが。。。。

めったにできない時計な冒険を一つ終えました。


Ein schönes Abenteuer!

Abenteuer für Taschenuhr 1 懐中時計をめぐる冒険 1 *長編です



クエスト1 いちまんえんいないで撮影で必要なアンティークの懐中時計を探せ!

を、私が受理したのは水曜日のことでした。

ステップ1
すかさず、辞書でドイツ語ではTaschenuhr=かばん、ポケット時計)英語はpocket watchまたはfob watch=ポケット時計)であることを確認。「懐中時計」って定めた昔の日本人のセンスに脱帽しつつ、お昼休みに街中の骨董屋さんへ....

しかし街中全ての骨董屋さんは昼休みがやたらと長く15時までお休みだった。

気を取り直して、仕事を早めに切り上げ夕闇の骨董巡り。
「すみません、Taschenuhrさがしてるんですが」

だいたい、どこの店にもアンティークの懐中時計は置いてありました。置いてありましたがどれもお宝級です。

一番安い銀製で120ユーロ
金製だったり、銀製でも美しい装飾がなされていたり。オメガだったりなかったり。
「100ユーロ以内の。。。」
これは、なかなか難しい、とのこと。なぜなら、安く仕入れてもそれをクリーニングし、故障を直して店にだし、利益を得るにはさらに上乗せしなくちゃいけないからね、とのこと。しかも、装飾的に魅了的な物が好まれるみたいです。

蓋の部分
ステップ2
なるほどなぁ、と思いネットオークションはどんなものだろう?と確認したところ、安いものは20ユーロ、高いものはびっくりする様な値段が。でも、予算以内でなんとか買えそうです。
ただ、私は美術史・考古学を学び、実技でいやというほど泣かされたこともあるので、実物を自分でみていない上に、触ったことのない物を購入するのがなんとなく好きではありません。だから、これは最終手段ということにしました。

ステップ3
さて、次に何ができるか?街中に時計修理のアトリエがあることに気がつきました。しかも、ショーウィンドウには懐中時計が飾られて!!!

街中の時計修理アトリエ
「すみません、 Taschenuhrさがして。。。って、ドア開かない」
アトリエは営業時間中なのになぜか無人。待って待って、あきらめて、仕事をまた切り上げて金曜日の夕方に再度挑戦。

「わしにようか?」
「すみません、 Taschenuhrさがしてるんですが、あそこの。。」
「あれは売り物じゃないよ、動かないし飾り」

なんて、紛らわしい!!!でも、これで引き下がるわけにはいきません。職人さんから、骨董屋が高いんだったらフリマで買ってそれを修理して使うのはどうか?と提案をうけました。
「10〜15ユーロ以上だしちゃダメだよ。それから直すところなんていくらでもあるんだから」
と念を押されて。

ふむふむ、フリマで安く買い、それを直して70〜80ユーロくらかな?と想像。

ここで、クエストに修正が。
撮影で必要なアンティークの懐中時計を探せ!ストップウォッチのように、文字盤が読みにくく、大きめな物を!

土曜日の朝。
シュトゥットガルトの土曜の蚤の市は骨董がたくさんあり、おもしろかったのを覚えています。
StuttgartのKarlsplatzで毎週土曜日に開かれる蚤の市
たぶん、あそこならば。でも、フランクフルトでもフリマがあるらしく、まだ行ったことがない上に、あの街の中華はドイツの中ではとても美味しいし。

ステップ4
ということで、フランクフルトへ。
Frankfurt、Schaumainkai (Museumsufer)
フランクフルトの今週のフリマは博物館が並ぶ川岸で開かれていました。
洋服、自転車、機械の部品などなど、生活品が多いフリマ
シュトゥットガルトよりもたくさんのお店がでているのですが、骨董市というよりトルコのバザールな雰囲気でした。飛び交う言葉も懐かしいトルコ語。アルカダッシュ(友よ)!、メルハバー(こんにちは)を寒空で聞くとなんだか変な感じ。
もちろん骨董屋さんと時計屋さんも見つかりましたが、ストップウォッチは残念ながらありませんでした。懐中時計もあんまりイイ雰囲気ではありません。

85ユーロの懐中時計
修理の必要な45ユーロの時計
細部をじっくり見ようとすると、他のものを差し出してきます。なんだか怪しいし、寒いしで集中力が。。こんな時は物は買わない方がいいですよね。

ということで、ちょっと休憩。フリマはあきらめこの街中の骨董屋さんを確認しよう、その前に栄養補給。やはり中華街のある街は中華がうまい!
実はこの前に餃子も食べています

Die Fortsetzung folgt in der nächsten Nummer!



2011/01/02

Berlin ベルリンの美術館とギャラリー


あけましておめでとうございます!2011年が皆様にとってすばらしい年になりますように。

今年の書き始めに、2010年のクリスマスに旅行したベルリンでの出来事をまとめようと思います。

すでに4回ほどベルリンへは遊びへいき、そこそこ観光スポットは網羅してはいるのですが、そんな位ではまだまだビギナー。ベルリン大学を卒業し、その後もこの町を愛するドイツ人お二方に案内していただいた美術館とギャラリーをまず紹介します。

Martin-Gropius-Bau
     ( マーティン・グロピウス・バウ)


ソニーセンターのあるポツダマー・プラッツの近くにあり、常時2〜3の特別展をしています。
建物は1881年に建築家マーティン・グロピウスによってイタリア・ルネサンス風様式で設計されていて、見応えがあります。

今回は László Moholy-Nagy(ラースロー・モホリ-ナジ、1895−1946)、Kunst des Lichts 光の芸術(2010年11月4日〜2011年1月16日)と Pierre Soulages(ピエール・スーラージュ、1919−)の個展(2010年10月2日〜2010年1月17日)をみてきました。

モホリ-ナジはハンガリー写真家画家タイポグラファー美術教育家で、バウハウスで教鞭をとっていたことでも有名です。この展覧会、「Kunst des Lichts 光の芸術」 では、彼のあらゆるジャンルの作品に見いだせるコンセプトと芸術理念に焦点が当てられていました。太陽や電灯が生み出す光とその影、白と黒のコントラストやグラデーション。フォトグラムフォトモンタージュなどの写真作品から彼自身が制作した映像作品、絵画まで扱っていました。

スーラージュ回顧展では、フランスの画家、彫刻家、版画家であるスーラージュの初期作品から近年の作品までを扱っていました。中国の書が彼の作品にいかに影響を与えたか、黒を基調とした大絵画を制作する「黒の画家」が黒にどのようなこだわりを抱いているかを作品を通して知ることができました。
彼の芸術理論と黒がどのように結びついているのかをドキュメンタリービデオでも紹介しています。


住所:Niederkirchnerstraße 7, 10963 Berlin
開館時間:水~月: 午前10時~午後8時(火曜休館)

C/O Berlin

このギャラリーでは 著名なカメラマンやアーティストの展示を行うだけでなく、若いフォトグラファーの発掘のためにも企画を行い、 子供のためのフォト・ワークショップも行っているそうです。ファッション系、報道系、アート系など、様々なジャンルの写真展が行われています。

今回は Peter Lindbergh(ピーター・リンドバーグ、1944−)、「On Street」 (2010年9月25日-2011年1月9日)と、Fred Herzog (フレッド・ヘルツォーク、1930-)、写真展 (2010年11月6日-2011年1月9日)をみてきました。

元東独で生まれたリンドバーグは、ヴォーグなどのファッション写真を撮るフォトグラファーで,
女優、俳優、モデルの素顔や裸体を白黒写真で撮っています。「On Street」 では、ダイナミックな体の動き、女性が持つ男前な表情、日常空間の中に混じったモデルの独特な姿など、作品の近年の流れを紹介していました
一方で、ヘルツォークは白黒だけではなく、カラー写真も得意とするドイツ出身、現在カナダで活躍するフォトグラファーです。彼は日常生活における人々の豊かな表情や、どこかでみたことがあるような町並みとお店、そこで営まれる当たり前だけれどもユーモラスな風景に焦点をあてていました。

住所: Oranienburger Str 35/36, 10117 Berlin
開館時間:毎日 午前11時~午後8

どの展覧会も、それぞれお腹いっぱいになるくらい刺激的でした。ドイツの田舎町では味わえないアート成分補充完了!またベルリンが好きになりました。




Viel Glück zum neuen Jahr!